玄関・勝手口(ドア・引戸)の目的別リフォーム

玄関ドア・引戸をまるごとリフォーム

玄関や勝手口(ドア・引戸)は、長い間毎日のように使うところですので、その頻度によって不具合が生じることがあります。

カギがかかりにくくなった、ドアクローザー(ドアを静かに閉める金物)の調子が悪い等、よく動かす部分で起こりやすく、それをきっかけにリフォームを考えられる方がいらっしゃいます。

また、ガラス越しに西日がよく当たって暑いのを何とかしたい、夏に風が取り込めるようにしたい等、玄関・勝手口自体の機能を替えたいというご要望もあります。

どのような目的で玄関・勝手口をリフォームしたいかによって、ご提案できる工事内容も変わってきます。

目的別の玄関・勝手口リフォームについて、解説していきます。

1.玄関・勝手口の扉交換とは?

玄関・勝手口がドアの場合、すでに廃番となっている商品でも、それに合わせて加工・調整ができる、汎用性のある「取替用ドア」が発売されています。

この「取替用ドア」を利用して、扉本体とそれに付属する部品類(ドアノブ・丁番・カギ)を交換すれば、ドア枠ごと替える程の費用をかけずにドアの使い勝手が改善できます。

ただし、ドア本体・枠とも木製で、木製の枠部分まで老朽化していたり、ドア枠がゆがんでドアの建て付けが悪くなっているような場合には、枠ごとアルミ製のドア商品へ交換をおすすめしています。

また、玄関ドアのガラスから西日が射すのを防ぎたい(逆に玄関ドアが暗いので明かり取りを入れたい)、風が通るタイプの勝手口ドアにしたいなど、ドア本体の機能を替えたい場合にも、この「取替用ドア」で対応できます。

一方、玄関の2枚引戸の場合は、比較的最近の限られた機種のみに「取替用引戸」が設定されています。

2.アルミの腐食(白サビ)が気になるなら「カバー工法」がおすすめ

玄関ドア・引戸をまるごとリフォーム

長い年月が経過すると、アルミサッシの表面に白い斑点ができることがあります。

これは「白サビ」という腐食が生じる現象で、特に家の顔であるアルミ製の玄関に「白サビ」が目立ってくると気にされる方が多いです。

こういうケースでは、「白サビ」が発生しているアルミ部分を丸ごと隠してしまう、「カバー工法」による玄関・勝手口リフォームが適しています。

「カバー工法」とは、今までの玄関・勝手口枠を傷めずにそのまま残して、その内側に新しい枠を取り付けする工法で、外壁を切って補修する必要がなく、短い工期で完了することができます。

玄関ドア・引戸をまるごとリフォーム

「カバー工法」用の玄関・勝手口商品でリフォームすると、新築の時のように丸ごと美しい姿に生まれ変わります。

また、今までのサッシ色とは別の色を選んでイメージチェンジすることも可能です。最近では、玄関を木目調の色に変えられるケースが増えています。

3.玄関・勝手口の「カバー工法」の特長

【玄関・勝手口の「カバー工法」メリット

・サッシ専門業者単独で、おおよそ1日で工事完了できる。

・サッシ色、建具(ドア・引戸)のデザインを一新できる。

・風が入る採風タイプ、ペアガラス入りの断熱タイプ、リモコンキーによるカギの施解錠(玄関ドア・玄関引戸)などの機能を付けることができる。

・枠ごと取り替えするので、新しいサッシ枠の組み合わせを変えることができる。

たとえば、

ランマ付き(建具上部の明かり取り有り)→ランマ無し

ドアの開き勝手の変更(写真では右から左へ変更)

片側がはめ殺しの袖部→親子で開くドアへ など


【玄関・勝手口の「カバー工法」デメリット

・今までの玄関・勝手口枠を残して、その内側に新しい枠を取り付けするので、出入口のスペースがひと回り狭くなるケースがある。

・下枠部分で今までより段差が生じてしまう。

・引分け戸や片引き戸の場合、「カバー工法」で対応できる商品が無い。

・扉だけ交換する工事に比べて、商品代・工事費とも高額になってしまう。

4.玄関・勝手口の「カバー工法」で避けられない、下枠の段差解消法

玄関・勝手口の「カバー工法」によるリフォームでは、今までの下枠の上に新しい下枠を乗せるようになるので、枠の形状によっては段差が生じる場合があります。

その段差を解消する方法として、商品のオプション部品である「下枠段差緩和材」という小さなゴム製のスロープを室内側に取付することで対応できる場合があります。

今までの下枠がほぼ水平で、段差が5ミリ~20ミリ程度であれば、この「下枠段差緩和材」を利用できます。

玄関引戸の「カバー工法」の場合や、今までの下枠に傾きがある場合には、今までの下枠を撤去してしまった方が仕上がりが良いことがあります。

内外の床仕上げ材(タイルなど)を傷つけないように慎重に撤去して、新しい下枠を埋め込む方法です。

ただし、今までの下枠が石の上にレールを付けている場合(木製建具でよくあるケース)ど、撤去ができないこともあります。

5.まとめ

玄関・勝手口のリフォームでは、ご要望に合わせて扉交換や「カバー工法」などの方法を選択することができます。

現状回復程度の修理か、今までより機能的な製品へモデルチェンジするか、工事のメリット・デメリットをふまえた上でご検討いただけたらと思います。

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